スワップポイントのサヤ取りとは?|同一通貨のスワップ差を利用した低リスク投資法

更新日 2019年4月16日

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「スワップのサヤ取り」の画像

そもそもサヤ取りってなに?

レバレッジの存在によりハイリスク・ハイリターンの投資商品と言われるFX取引の中で現実的且つ、ローリスクな投資方法の一つが「サヤ取り(アービトラージ)」です。

サヤ取りとは、同じタイミングで上がったり下がったりする事が多い(≒相関性が高い) 金融商品を一方で買い、一方で売る投資方法のことです。株式市場では日経平均とTOPIXなど、FXでは豪ドル円とNZドル円などが相関性が高い金融商品の組み合わせと言われます。
もし相場全体が一方向に推移した場合でも双方の利益と損失が相殺される点がメリットです。

FXのサヤ取りで利益を上げる方法として「為替差益で稼ぐ方法」と「スワップポイントで稼ぐ方法」の2つがあります。

為替差益のサヤ取り方法

最初に為替差益のサヤ取りで稼ぐ方法を先ほどお話したオセアニア通貨で相関性が高いと言われるオーストラリアドル円(AUD/JPY)・NZドル円(NZD/JPY)を使って解説します。

豪ドル円・NZドル円の相関性チャート(比較チャート)

GMOクリック証券のプラチナチャート+を使った豪ドル円とNZドル円の比較チャート(2016年8月~2019年2月)が上図です。赤色のチャートが豪ドル円、オレンジ色のチャートがNZドル円になります。

図の中央部分に黒色の矢印があると思いますが、こう言った乖離が大きくなったタイミングを見計らい注文を入れるのがサヤ取りです。

ちなみに、黒矢印のタイミング(2017年3月)で豪ドル円を売りNZドル円を買い、赤丸のタイミング(2018年3月)に決済したと仮定した場合、各々の通貨の価格はこのようになります。

為替差益のサヤ取り例
通貨ペア 2017年11月
レート
2018年3月
レート
価格差
豪ドル円
(AUD/JPY)
84.9円 81.8円 -3.1円
NZドル円
(NZD/JPY)
76.7円 77.0円 0.3円

※調査担当者:瓜生 勝(著者)

もしそれぞれ1万通貨づつ売買していた場合、豪ドル円が31,000円の利益でNZドル円が3,000円の利益となり、合計で34,000円の利益を得ることになります。

このように相関性が高い通貨ペアの価格差が乖離した際に新規取引を行い、価格差が減少した段階で決済する方法がサヤ取り例の一つになります。

管理人のサル
補足する猿

価格差が少ないときに逆の取引をするサヤ取り手法もあるよ!

FXのスワップポイント サヤ取り方法

続いてスワップポイントでのサヤ取り方法です。
為替差益のサヤ取りと違い、スワップポイントのサヤ取りは以下の2つ分類されます。

相関性が高い通貨ペアのスワップ差で稼ぐサヤ取り

こちらは相関性の高い別々の通貨ペアのスワップポイント差を利用してサヤ取りする方法です。

例えば豪ドル円を1万通貨買い, NZドル円を1万通貨売る場合の組み合わせでは, の豪ドル買いスワップ45円とのNZドル売りスワップ23円の組み合わせで1日22円のスワップを受け取ることが可能です。

ちなみに・・

高金利通貨として一時代を築いたオセアニア通貨(豪ドル・NZドル)ですが、最近はスワップポイントの旨味も無くなってきました。一方、高スワップ通貨として代頭してきたのがなど。これらの通貨はいずれも高スワップポイントを提供しているため、今が狙い目です!
※参考:

上記のようなサヤ取りは比較的リスクの少ない投資手法ですが、為替差益の場合と違い金利が高い方の通貨ペア(先ほどの例では豪ドル円)を必ず買う必要があるため、売買のチャンスは決して多くはありません。

同じ通貨ペアで業者のスワップ差で稼ぐサヤ取り

先ほどの相関性が高い通貨ペアのサヤ取り狙いより、投資妙味があると感じるのが、こちらで説明する『同じ通貨ペアで業者のスワップ差で稼ぐサヤ取り方法』です。個人的な見解ですが、トレーダーが一度は夢を見るスワップポイント生活を実現する方法の一つとしてぜひオススメしたい投資手法です。

」でもご紹介しましたが、FX会社によるスワップには大きな差があります。価格差が大きい南アフリカランドなどは1日40円(の買いスワップ150円と の売りスワップ110円の差)もあります。同じ南アフリカランドですので, どのFX会社でも同じ動きをします。

で「南アフリカランド円を買う」、で「南アフリカランド円を売る」、これだけで1日40円の利益がほぼノーリスクで貰える計算になります。 1年間でのスワップ差は14,600円(40円×365日)、これは10万通貨の場合ですので100万通貨でやったらなんて考えると...夢が広がりますね♪

業者別のスワップ格差一覧

最後に高金利通貨のスワップポイント格差を掲載しますので取引の参考にしてもらえればと思います。

【FX業者別】高金利通貨のスワップ格差一覧
通貨ペア スワップ差益 業者名
組合わせ
スワップ
ポイント
米ドル/円
(USD/JPY)
15円/日
(5,475円/年)
(買い)

85円/日

(売り)

▲70円/日

豪ドル/円
(AUD/JPY)
13円/日
(4,745円/年)
(買い)

45円/日

(売り)

▲32円/日

40円/日
(14,600円/年)
(買い)

150円/日

(売り)

▲110円/日

40円/日
(14,600円/年)
(買い)

120円/日

(売り)

▲80円/日

60円/日
(21,900円/年)
(買い)

190円/日

(売り)

▲130円/日

※調査日:2019年4月15日

※「調査日」のスワップが1年間(365日)続いた場合の理論値です

※ランド円,ペソ円は10万通貨で計算しています。

FXのサヤ取りに関するQ&A

初心者でもわかるQ&A

サヤ取りを禁止しているFX会社はありますか?

海外のFX会社ではサヤ取り(アービトラージ)を禁止している業者がいくつかあるようですが、国内FX会社では見たことありません。少なくても当サイトのご紹介しているFX会社で禁止している業者は無いようです。

そもそも今回ご紹介したサヤ取りの方法は他の理由がない限り、通常取引の一貫なので禁止はできないと思います。

ただしシステムトレードなどの超短期売買でサヤ取りをする場合はスキャルピング禁止の規定に引っかかる可能性があるため、注意が必要です。
※関連:

また業者のスワップ差を利用したサヤ取りが乱立するとFX会社側の買いと売りのポジションが偏るため、それを良しとしないFX会社があることも事実です。(知っている限りサヤ取りについて1社は敬遠気味で1社は歓迎してました。)

そのため、各社のスワップポイントは常にチェックをしておく必要があります。

スワップ サヤ取りで失敗するケースを教えて下さい

主な失敗例としては以下の2つがあると思います。

一つは「証拠金不足
スワップ サヤ取りの場合、別々のFX会社で同一通貨を売買するので、片方は証拠金が増え、もう片方は証拠金が減っていきます。余裕資金が充分ある場合はしばらく放置していても問題ないのですが、証拠金をギリギリにしている場合は資金移動が間に合わず、強制ロスカットされてしまう可能性もあります。

失敗するケースもう一つが「FX会社の選択ミス」です。
スワップ サヤ取りでは「買いスワップの高いFX会社で買い、売りスワップの安いFX会社で売る」ことで利益を得ますが、たまにスワップポイントが大きく上下するFX会社があります。そういった業者を利用すると想定通りのスワップ益を得られないことがありますので注意が必要です。

FXのサヤ取りでオススメの口座はどこですか?

為替差益のサヤ取りとスワップポイントのサヤ取りで選ぶべき口座が違いますので、ぞれぞれ説明しますね。

為替差益のサヤ取り手法でオススメの業者

為替差益で稼ぐ場合に押さえておく口座は「比較チャートが使いやすいFX口座」です。比較チャートが無いと相関性が高い通貨ペアを探すのにも苦労しますし、売買のタイミングの見極めが難しくなります。
※関連:

なお私は当サイトでご紹介している比較チャートで唯一、価格・騰落率の両方が使え、且つ重ねて表示できるの「プラチナチャート+」を利用しています。個人的にはオススメです。

スワップのサヤ取り手法でオススメの業者

スワップのサヤ取りではなんと言っても「スワップが高い業者と安い業者」の2社が必須となります。

それぞれの通貨ペア別のスワップ差の組み合わせは「」に記載していますので、そちらをご覧頂ければと思います。

なお、スワップが高い業者としてはで1位のは高金利通貨のスワップがトップクラスに高いため、サヤ取りには外せない1社です。 またスワップが安い業者としては買い・売りのスワップが同一のが一押しです!

※スワップに関するご注意※

スワップポイントはその時々の金利水準によって受取または支払の金額が変動したり、場合により受取・支払の関係が逆転する場合があります。

  • □ 著者: 瓜生勝

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