
FXにはトレードで利益を上げる方法が大きく分けて2つあります。一つは「安いときに買い高いときに売る方法(為替差益)」、もう一つは「金利差で儲けるスワップポイントで運用する方法(スワップ運用)」です。
短期投資(スキャルピング、デイトレード)なら為替差益、長期投資ならスワップ運用、と覚えるとわかりやすいと思います。
この「為替差益」「スワップ運用」、それぞれの方法で見るべきポイントやオススメの通貨ペアが変わってきますので、別々に紹介したいと思います。なお、最後に初心者の方にはオススメできない通貨ペアも理由と共にご紹介します。
初心者おすすめ通貨ペア_為替差益
為替差益で通貨ペアを選ぶポイント
為替差益を前提とすると, まず以下の条件に合った通貨ペアで取引することをオススメします。
スプレッドが狭い通貨ペア
為替差益で利益を得る場合、スキャルピングやデイトレードなど短期のトレードスタイルでは結果的に取引回数が多くなる傾向が高いため、スプレッドが狭い通貨ペアで取引した方が取引コストを抑えられるのは言うまでもありません。
また 初心者にとって, 1回の取引でスプレッド分を稼ぐのも難しく感じることがあります。 ですから, 取引にストレスを感じないような, なるべくスプレッドの狭い通貨ペアを選択したいところです。
流動性が高い通貨ペア
流動性が高い通貨はトレンドが発生しやすいため, 取引しやすいというメリットがあります。 逆に流動性が低い通貨はレートが全く動かない時があれば, レートがバンジージャンプのように上下に激しく動くときもあり, 初心者にはハードな取引となり得るのです。
短期売買は1回の利幅が少ない特徴もありますので、値幅の上下が大きな低い流動性の通貨ペア(いわゆるマイナー通貨)はオススメできません。
「為替差益」で見るオススメの通貨ペア
以上、2点の条件を満たし、且つその他の条件も加味した上で「為替差益」で利益を上げる場合のオススメ通貨ペアをご紹介します。
米ドル/円(USD/JPY)

- 初心者オススメ度:★★★★★
- スプレッドの安さ: ◎
- (SBIFXトレード:0.17銭 ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: ◎
- 買いスワップ: ◯
- (みんなのFX:20円/日 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ◎
FXの代表的な通貨ペアです。恐らく初心者の方が取引する上で一番わかりやすい通貨ペアだと思います。スプレッドの安さ、流動性の高さは言うまでも無く問題ありません。
最近の政策金利上昇に伴いスワップも高くなって来ていますが、FX会社によってはスワップはあまり高くないこともあるため、業者選びには注意が必要です。また世界の基軸通貨と言われる米ドルですので安定度もMAXレベルです。
※参考: 米ドル円の特徴
■米ドル円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード
★米ドル円取引にオススメの1社★

米ドル円取引にオススメの1社 | ||
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![]() SBIFXトレード |
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スプレッド ※1万通貨時 |
買いスワップ | 売りスワップ |
0.17銭 ※1万通貨で17円 |
20円/日 (7,300円/年) |
▲20円/日 (▲7,300円/年) |
当サイトのスプレッドランキング1位のFX会社で米ドル円のスプレッド0.09銭(1,000通貨時)は当サイト調査FX会社で最安で、また1万通貨時でも最安水準のスプレッドを提供。更に米ドル/円の買いスワップも高く、文句のつけようのない業者と言えます!
ユーロ/円(EUR/JPY)

- 初心者オススメ度:★★★★☆
- スプレッドの安さ: ◎
- (マネーパートナーズ:0.4銭 ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: ◎
- 買いスワップ: ×
- (LIGHT FX:0円/日 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ◎
こちらも国内のFXでは代表的な通貨ペアでスプレッドの安さも流動性の高さも申し分ありません。
EU(欧州連合)の共通通貨であるユーロですので安定度も申し分ないのですが、現在の金利状況ではユーロ円を買うとスワップポイントがマイナスになることが多いので長く保有するのにはあまり向きません。
※参考:スワップポイントがマイナスになる理由
■ユーロ円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード
★ユーロ円取引にオススメの1社★

ユーロ円取引にオススメの1社 | ||
---|---|---|
![]() DMMFX |
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スプレッド ※1万通貨時 |
買いスワップ | 売りスワップ |
0.5銭 ※1万通貨で50円 |
▲15円/日 (▲5,475円/年) |
12円/日 (4,380円/年) |
DMMFXはユーロ円スプレッドが優秀なのに加えて取引に応じてポイントがつくため、デイトレードに最適なFX会社。ユーロ円のスワップは買いでマイナススワップになるケースも多いですが、DMMFXは全般的にスワップポイントを抑えているため、スワップでの損も少なくてすみます。 初心者にデイトレードがオススメの理由
ただしシステムに影響を及ぼすような超短期売買は取引規約で禁止しているため、DMMFXでスキャルピングなど長期短期売買をすると口座凍結されるリスクがあるため、注意が必要です。
※関連:スキャルピングOKなFX会社はどこですか?

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初心者おすすめ通貨ペア_スワップ運用
スワップ運用で通貨ペアを選ぶポイント
スワップ運用を前提とすると, 以下のポイントを押さえておいてから通貨ペアを選ぶことをオススメします。
スワップポイントが高い通貨ペア
当たり前の話ですが、スワップ運用ではスワップポイントの高さが最も重要な指標になります。
例えば1日10円スワップが貰える通貨ペアでは年間 3,650円, 50円貰える通貨ペアでは年間 18,250円と貰えるスワップは通貨によって大きく違ってきます。
また同じ通貨ペアでもFX会社によって貰えるスワップが違いますので、業者選択もスワップ運用トレーダーの重要なポイントです。
※参考:FX会社の通貨別スワップ一覧
通貨の安定度(≒ボラティリティの低さ)
長期で通貨を保有する事が多いスワップ運用を行う上で、通貨価格の激しい上下動は大きなリスクとなります。いわゆるボラティリティが高い通貨ペアは急な下落で口座への入金が間に合わず、ロスカットになるリスクが発生しやすいからです。
通貨である以上、国の政局や情勢である程度、価格が上下するのは仕方がないのですが、スワップ運用をする場合はできるだけ安定した通貨(≒国)を選ぶのが良いと思います。
「スワップ運用」で見るオススメの通貨ペア
以上、2点の条件を満たし、且つその他の条件も加味した上で「スワップ運用」で利益を上げる場合のオススメ通貨ペアをご紹介します。
豪ドル/円(AUD/JPY)

- 初心者オススメ度:★★★★★
- スプレッドの安さ: ◎
- (セントラル短資FX:0.5銭 ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: ◯
- 買いスワップ: ◯
- (LIGHT FX:19円/日 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ◎
豪ドル(オーストラリアドル)は一時期、外貨預金の代名詞として人気を博した通貨です。いまでも銀行の外貨積立などでお世話になっている方も多いと思います。
2008年のリーマンショックなど世界的な金融不安のなかで以前ほどの高金利を提供しているわけではありませんが、日本円に比べるとまだまだ高い金利を設定している状況。
高金利通貨の中でも最も安定している通貨であるため、安心して運用できる点が一番のメリットではないかと思います。
■豪ドル円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード
NZドル/円(NZD/JPY)

- 初心者オススメ度:★★★★★
- スプレッドの安さ: ◯
- (JFX:1.0銭 ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: ◯
- 買いスワップ: ◯
- (LIGHT FX:19円 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ◎
NZドル(ニュージーランドドル)も豪ドルと同じく、高金利通貨+高い安定度の通貨ペアです。スプレッドは米ドル、豪ドルなどの比べると比較的高めですが、基本的にスプレッドは意識しなくて良いと思います。
なお、当サイト内ではFXブロードネットのNZドル/円 買いスワップ19円/1日が一番高いスワップポイントです。(2019年10月時点)
■NZドル円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード
★豪ドル円、NZドル円取引にオススメの1社★
AUD/JPY, NZD/JPY取引にオススメの1社 | ||
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![]() LIGHT FX |
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豪ドル/円(AUD/JPY) | ||
スプレッド ※1万通貨時 |
買いスワップ | 売りスワップ |
0.6銭 ※1万通貨で60円 |
19円/日 (6,935円/年) |
▲19円/日 (▲6,935円/年) |
NZドル/円(NZD/JPY) | ||
スプレッド ※1万通貨時 |
買いスワップ | 売りスワップ |
1.0銭 ※1万通貨で100円 |
19円/日 (6,935円/年) |
▲19円/日 (▲6,935円/年) |
豪ドル円、NZドル円のスワップポイントならLIGHTFXがオススメです。さすがスワップポイントランキング 1位のFX会社ですね。
トルコリラ/円(TRY/JPY)

- 初心者オススメ度:★★★★☆
- スプレッドの安さ: △
- (ヒロセ通商(LionFX):1.6銭 ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: △
- 買いスワップ: ◎
- (外為オンライン:65円 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: △
スワップで運用しているトレーダーの中で一番ホットな銘柄がトルコリラ円では無いかと思います。取り扱っているFX会社には限定されていますが、スワップ運用では外せない通貨ペアです。
トルコリラは実は一度破綻(デフォルト)して、いまは新トルコリラが取引されています。その前科(?)があるため、通貨安定度としては△にしています。 トルコリラ取引にオススメ業者
■トルコリラ円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード, FXプライムbyGMO, みんなのFX, マネーパートナーズ
南アフリカランド/円(ZAR/JPY)

- 初心者オススメ度:★★★☆☆
- スプレッドの安さ: △
- (セントラル短資FX:0.9銭 ※10万通貨時)
- 流動性の高さ: △
- 買いスワップ: ◎
- (LIGHT FX:131円 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ×
買いスワップだけなら、ぜひオススメしたい通貨ペアの一つではありますが、政局不安でボラティリティが大きくなりがちな危うい通貨ペアでもあります。取引する際は政局には十分に注意が必要ですが、やっぱり高金利なのは魅力です。 南アフリカランド取引にオススメ業者
南アフリカランド円はFX会社によるスワップ差がかなり大きな通貨ペアでもありますので、状況によりノーリスクでスワップ差のみを取れる「スワップサヤ取り」が効果的です。 「スワップサヤ取り」についてはこちら
■南アフリカランド円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード, マネーパートナーズ
★トルコリラ円、南アフリカランド円取引にオススメの1社★

【 会社名:LIGHT FX 】
TRY/JPY, ZAR/JPY取引にオススメの1社:LIGHT FX | ||
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![]() LIGHT FX |
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トルコリラ/円(TRY/JPY) | ||
スプレッド ※1万通貨時 |
買いスワップ | 売りスワップ |
1.6銭 ※1万通貨で160円 |
40円/日 (14,600円/年) |
▲40円/日 (▲14,600円/年) |
南アフリカランド/円(ZAR/JPY) | ||
スプレッド ※10万通貨時 |
買いスワップ | 売りスワップ |
0.9銭 ※10万通貨で900円 |
131円/日 (47,815円/年) |
▲131円/日 (▲47,815円/年) |
トルコリラ円、南アフリカランド円のスワップポイントなら当サイト内でトップレベルにスワップが高いLIGHT FXが良いと思います。基本長期保有のため、手数料は意識しなくても良いですが、スプレッドも安いですスプレッドもかなり安い業者ですし、様々な面でメリットが多いですよ!
初心者にオススメできない通貨ペア
最後に初心者の方にはオススメできない通貨ペアをいくつかご紹介します。他サイトではオススメの通貨ペアとして上げているものも多いのですが、当サイトでは以下の理由により、特に初心者の方にはオススメしません。
ユーロ/米ドル(EUR/USD)

- 初心者オススメ度:★☆☆☆☆
- スプレッドの安さ: ◎
- (FXブロードネット:0.3pips ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: ◎
- 買いスワップ: ×
- (DMMFX:-18円 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ◎
国内では米ドル円が最大取引量を誇る通貨ペアですが、世界的に見ると最も取引量が多いのはユーロ/米ドルです。その関係もあり、スプレッド・流動性・安定性はまったく問題ありません。
しかし、ユーロドルを初心者にオススメできるか?と言えば答えは「NO!」です。オススメできない最大の理由は「クロス円では無い」と言うことです。
※クロス円: 米ドル円、ユーロ円のようにベースが「日本円」の通貨ペアのこと。
「ユーロ/米ドルを買う」と言う意味は、「米ドルを売ってユーロを買う」と言うことです。ただし、FX口座に入金しているのはドルではなく円です。
なので、私達がFXでユーロ/米ドルを買うと言うホントの意味は、「円を売って米ドルを買い、米ドルを売ってユーロを買う」と言うことです。(FXは証拠金取引ですので正確言うと違いますが、、イメージとして捉えて下さい)
一つの通貨ペアを買っているだけなのに実際には2つの通貨ペアを買っているようになるため、考え方が複雑になってしまいます。そこが初心者にはオススメできない、と言う理由です。
■ユーロドルの取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード
ポンド/円(GBP/JPY)

- 初心者オススメ度:★☆☆☆☆
- スプレッドの安さ: ◯
- (みんなのFX:0.8銭 ※1万通貨時)
- 流動性の高さ: ◯
- 買いスワップ: △
- (セントラル短資FX:1円 ※2020年4月)
- 通貨としての安定度: ◯
金融大国、イギリスの通貨であるポンド。通貨としての取引量は米ドル・ユーロ・日本円に次ぐ位置と一見問題のない通貨に見えるのですが、実はかなり難易度の高い通貨ペアとして有名です。
金融大国であるがゆえに投資的な動きだけではなく、投機的な動きでポンドの価格が上下します。結果、通貨のボラティリティ(変動率)が高く、且つ複雑になっているため、初心者が入るにはハードルもリスクも高い通貨ペアです。
とは言え、ボラティリティが高い=利益を上げるチャンスも多いのも事実です。初心者の方でもポンドの挙動だけはウォッチしつつ、トレーダーとしてレベルが上ってきたらチャレンジしてみると言うのもアリかもしれませんね。
■英ポンド/円の取扱業者(一部)
GMOクリック証券, DMMFX, ワイジェイFX, 外為どっとコム, ヒロセ通商, SBIFXトレード
初心者向にオススメの通貨ペア/オススメできない通貨ペアを理由と共にご説明しましたが如何でしたか? 今回ご紹介した通貨ペア以外にもFX会社では様々な通貨ペアを用意しています。またサービス内容も各社で大きく異なりますので、ぜひ当サイトで色々と比べてみてもらえればと思います。
なお、これから始める方向けにおすすめ口座をランキング形式でご紹介していますので、宜しければそちらもご覧ください!FX初心者にオススメの口座
通貨ペアに関するQ&A(よくある質問)

スキャルピングやデイトレードにオススメの通貨は?
スキャルピングやデイトレードなど、いわゆる短期売買で為替差益を得る投資手法にオススメの通貨ペアには以下の特徴があります。
短期売買向きの通貨の条件
- ・通貨の取引量が多い
- ・関連ニュースが豊富
- ・スプレッドが狭い(安い)
特にスプレッドは実質の手数料になりますので極力スプレッドが少ない通貨ペアを選択して下さい。 スプレッドが安いオススメ口座ランキング
こちらの条件に当てはまるのは米ドル/円やユーロ/円などです。なお、英ポンド/円も上記条件に当てはまりますが、オススメしない通貨ペアに記載したようにボラティリティが激しすぎるため、当サイトでは初心者向きではないと判断しています。
長期投資でオススメの通貨ペアは?
長期でFX取引をする場合は短期売買でお話したような流通量やスプレッドを気にする必要はありません。気にするべきはスワップポイント、特にスワップポイントがマイナスになるケースには注意が必要です。
※参考:スワップポイントがマイナスになる理由
具体的にはスワップポイント狙いであればトルコリラ/円やメキシコペソ/円、南アフリカランド/円と言った高金利通貨が長期投資には向いていると思います。
なお長期投資の場合はテクニカル分析ではなく、ファンダメンタル分析が主体になります。経済の状況判断は玄人でも難しいため、初心者にはあまりオススメはしませんが、経済の知識に自信がある方はチャレンジしてみるのも良いかも知れません。
※ただし、スワップポイントにはくれぐれもご注意下さい。
スワップポイントが高いFX口座ランキング
相関性が高い通貨ペアを教えて下さい
相関性が高い通貨ペアの代表的な例ではオセアニア通貨の豪ドルとNZドルが有名です。また、ドルペッグ制(米ドルと自国の通貨の騰落率を連動させる制度)を導入している香港ドルは米ドルと当然ながら相関していますね。
その他には取扱いの業者は限られますが、ノルウェークローネ、デンマーククローネ、スウェーデンクローナと言った北欧通貨はお国が近いこともあり、相関性が高いようです。
なお、ヒロセ通商はデンマーククローネ以外の上記すべての通貨を取り扱っていますよ。