米ドル円のスプレッドやスワップポイントで比べたオススメ業者
更新日 2021年2月2日
米ドル円はFXトレードをする上での基本的な通貨ペアですので, しっかり中身を理解しましょう。 ここでは米ドル円の基本情報や長期チャート, 二カ国間(日本・米国)の為替に影響を与える経済指標を比べてみます。
米ドル円とは?
米ドル円とは, アメリカ通貨「米国ドル」と日本通貨「日本円」の交換レートのことでドル円やUSD/JPYなどと呼ばれます。なお、米ドル円は国内のFX取引の中で最も取引量の多いメジャーな通貨ペアです。※世界全体での為替通貨量で言うと1番はユーロ/米ドルになります。
FXでは米ドル円と表現しますが、旅行などで円から米ドルに両替することと同じと考えていただくとイメージがつきやすいと思います。なぜ米ドル円と言った呼び名になるのかと言うと、FXの世界ではユーロ/英ポンドなど日本円以外の通貨がベースとなる場合もあるためです。
余談ですが、通貨ペアの並び順は国際基準で決まっていて価格の安い通貨の方を分母(右側)に置くことになっています。米ドル/円の場合、「1米ドルより1円のほうが安いので米ドル/円の並び順」と言うことです。
※ただアメリカ人から見ると米ドルを分母にしたほうがわかりやすいため、海外のFX会社(サクソバンク証券など)は逆にしている場合もあります。
アメリカ合衆国(米国)の基本情報
※2018年データ
- 国名: アメリカ合衆国 / The United States of America
- 通貨: 米国ドル
- 人口: 3億2700万人
- 首都: ワシントンD.C.
- 国面積: 約980万平方km (日本の約26倍)
- 言語: 英語
- 中央銀行: FRB (連邦準備制度理事会)
データ元: JETRO(日本貿易振興機構)
米ドル円の長期(10年)チャート
米ドル円:これまでの推移
米ドルはかつて固定レート(固定相場制)を導入しており, 当時の米ドル円は約360円と今と比べると圧倒的なドル高円安でした。 しかし 1973年に変動相場制へと移行したのを皮切りに米ドル円は下落を続け, 2011年8月には初の76円割れを記録しています。
ただ近年はアベノミクスに端を発した景気回復期待や日銀による金融政策などで米ドル円は上昇し, 110円前後で推移していると言う状況です。
米ドル円の特徴
特徴1. リスクオンでは上昇、リスクオフで下落
米ドル円の特徴として基本的には「リスクオン ⇒ ドル高円安、リスクオフ ⇒ 円高ドル安」になりやすい傾向があります。
これは米ドルと言うより日本円の特徴の一つで, 世界的な景気が良い場合は日本から新興国に投資を行うため, 日本円を新興国通貨に換金することにより発生します。 日本人が外国に投資を行うこともありますが, キャリー・トレードと言われる「金利に安い通貨(ここでは日本円)を借り入れて金利が高い国に投資する」方法でも日本円が使われる場合があります。
一方 リスクオフの場合には上記の資金の流れが逆流することを始め, スイスフランと並び「退避通貨」と言われる日本円(もっと言うと日本国債)に世界の資本が流れてくるためです。
特徴2. スプレッドやスリッページは比較的安定
国内FX業者の中では取引量が一番多い通貨ペアであるため、他の為替通貨と比べるとスプレッドの開きやスリッページは少なめです。
ただ米国雇用統計など重要な経済指標発表時にはスプレッドが拡大したり, スリッページが発生したりする場合があるのでご注意ください。
なお FX会社によってスプレッドには違いがあるものの, FX比較.tokyoでご紹介している業者では 通貨別で見ると米ドル円を最安スプレッドにしている模様です。
経済指標から見る「米ドル円の今後の見通し」
長期スパンで見た今後の見通しとして、以下の2指標をベースに説明したいと思います。
どの通貨ペアでもそうですが, 米ドル/円は米国だけでなく日本の経済指標も影響を受けますので, 両国の経済指標を比べます。
※必ずしも想定通りにレートが動くわけではありません。投資は自己責任でお願いします。
ドル円に影響しそうな日米経済指標の推移
「貿易収支」で見る今後の米ドル円見通し
直近の貿易収支(2018年通期)
- ・アメリカ: 8,873億ドルの赤字
- ・日本: 1,026億ドルの赤字
見通し
日本の貿易収支と比べてアメリカの貿易収支は赤字がかなり多いため、中長期で見ると米ドルから日本円への通貨の換金が行われます。 結果、貿易収支で見ると【円高・ドル安】傾向となります。
今後の見通しとしてはトランプ政権が推し進めている「貿易摩擦の是正施策など」により, 日米の貿易格差が縮まるのか否かで変わってくると思われます。 とは言え、ドル円の年間為替取引量から見ると貿易赤字の額はそれほど大きな金額ではありませんので、長期のトレンドを決めると言うより中期レベルの実需フロートと見たほうが良いと思います。
「政策金利」で見る今後の米ドル円見通し
直近の政策金利(2019年12月時点)
見通し
”米ドル円”に関しては日米の金利差が為替レートに大きな影響を与えます。 ドル円の場合、原則的に「金利の高い通貨が上がり、金利の低い通貨が下り」ます。
もし国債保有をする場合で考えると当然、日本よりもアメリカの国債を購入したほうが金利分お得ですね。 金利が高くなると言うことは世界の国債マネーが流入することになり、結果, 通貨高が起こると言う事です。
アメリカのFRBは景気動向を考え見つつ、金利を上げていく方針ですが、日本の日銀は「利上げはまだまだ先」と言っています。「政策金利」で考えると米ドル円は上昇の見込みになりそうだと言えます。
ちなみにFXのスワップポイントも同じ仕組みで米ドル円の場合, 日米の金利差でおおよそのスワップが決まります。 「最近、ドル円の買いスワップが上がってきたな…」と感じる方もいらっしゃると思いますが、それは日米の金利差が開いた結果です。
業者別の米ドル円スプレッド・スワップ早見表
米ドル円取引向きの業者を探すため、ドル円のスプレッドと買いスワップポイントを掲載します。 取引の参考にして頂ければ幸いです。
※調査日:2021年2月2日
※調査担当者:瓜生 勝(著者)
※調査方法:公式サイトよりスプレッド、スワップカレンダーを調査
米ドル円 取引でオススメのFX会社はコレだ!
米ドル円は日本のFXにとっては取引の基本となる通貨ペアです。スキャルピング・デイトレードなどの短期トレードされる方もいれば金利差を狙ったスワップ運用のような長期トレードで利用される方もいると思います。
そのため、今回はおすすめ業者のご紹介時に「スキャルピング向け」や「スワップ運用向け」など、それぞれの投資スタイル向きか否かも合わせて記載しますのでご参考下さい。
※参考:投資スタイル別のオススメ口座
おすすめのFX会社1:みんなのFX
※調査日:2021年2月2日
みんなのFXの米ドル円スプレッドは業界最安水準の0.2銭、買いスワップもトップレベルに高い点は長期・短期問わず、米ドル円トレード向きの業者であることは間違いありません。
ちなみに当サイトのスプレッドランキングおよびスワップポイントおすすめランキングでも上位。米ドル/円以外でもトルコリラ円・南アフリカランド円・メキシコペソ円などの高金利通貨でもトップクラスのスワップポイントを提供するFX会社です!
おすすめのFX会社2:GMOクリック証券
※調査日:2021年2月2日
総合比較ランキングでトップのGMOクリック証券は米ドル円でも業界最狭水準のスプレッドを提供しています。スキャルピング・デイトレード取引おすすめ業者ランキングでも1位になるなど短期トレードでは無類の強さを見せます。また、米ドル円のスワップポイントもそこそこ高く非常にバランスの取れたFX会社です。
更に取引ツールランキングでも1位ですので、取引環境でも全く心配ありませんよ!
おすすめのFX会社3:DMMFX
※調査日:2021年2月2日
調査したFX会社のなかで最も売りスワップが安く、またスプレッドもかなり安いため、長短問わず米ドル円の売り注文向きの業者です。DMMFXは全般的に売りスワップが安いことが特徴のため、米ドル円以外でも売りスワップならオススメできる業者ですよ。
ただし約款でスキャルピングを禁止していますのでスキャルピングを行うと口座凍結されるリスクがあるため、注意が必要です。
参考:スキャルピングを禁止している会社はありますか?
米ドルに関するQ&A
米ドルのスプレッド(手数料)が安い業者はどこですか?
米ドル円のスプレッド競争はここ数年0.3銭程度で安定していましたが、2019年末に各社が相次いでスプレッド(手数料)を下げ始め、競争が激化している状況です。
※参考:スプレッド0.3銭とは?
そんな中、米ドル円で低スプレッドを提供しているのは現時点(2021年2月2日)ではSBIFXトレードの0.10銭(1万通貨で実質コストが10円)、続いてみんなのFXや外為どっとコムなどの0.2銭(1万通貨で実質コストが20円、※注_z1)になります。
米ドルのスワップポイントが高いFX会社はどこですか?
米ドル円で高スワップポイントを提供しているのは現時点(2020年2月25日)ではみんなのFXとLIGHT FXの(65円/日)になります。
なお、売り注文時には米ドル円のスワップポイントはマイナスになる(≒支払いコストになる)ため、逆にDMMFX(売りスワップ:-54円/日)などのスワップポイントが安いFX会社が有利になります。
※参考: スワップポイントがマイナスになる理由
米ドルをお得に両替できる業者はありますか?
外貨両替ができるFX会社としてはYJFX!がオススメです。
1,000ドル単位(1ドル120円なら12万円)ではありますが、出金手数料(1,500円/1件)+スプレッド分(1,000ドルなら3円)のみでお得に米ドルに両替することが可能です。
なお米ドルでの出金するには、ワイジェイFXの取引口座の他に米ドルを入金できる銀行口座が必要になりますのでご注意下さい。
※参考: ワイジェイFXの外貨両替サービス
またマネーパートナーズも外貨両替サービスを実施しています。こちらは国内4拠点で受け取りができますので海外旅行の際は助かりますね!
※参考: マネーパートナーズの外貨両替サービス
米ドルでスワップ サヤ取りができるFX会社の組み合わせは?
スワップポイントサヤ取りとは、スワップが高い業者で米ドル円を買い、スワップが安い業者で米ドル円を売ることで為替変動のリスクを受けることなく、スワップ差益分だけを受け取る低リスクな投資法のことです。
※参考: スワップポイント サヤ取りとは?
2020年2月25日時点の米ドル円のスワップポイントではみんなのFXの買いスワップ65円/日とDMMFXの売りスワップ54円/日で「65円 - 54円 = 11円/日」のスワップ益をほぼノーリスクで貰うことが出来ます。(ただしスワップは日々増減しますのでご注意ください)
情報展開のご協力をお願いします!
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この記事を書いた人(著者)
瓜生 勝(うりう まさる)
【 株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド 】
■ みんなの株式 ネット証券比較プロデューサー
- 20代で「投資で飯を食べていこう!」と決断し同社に転職。「(自分のためにも)勝てる情報・勝てるツール・勝てるサービス」を探し、日々ネット証券やFX会社のサービスを調査。投資全般のマニアックな分析が好きなオタク系トレーダー。
(個人的にいま好きな会社)
みんなのFX:「サービスレベルで他社に負けない!」と言う気持ちがビシビシ伝わって来ます(^O^)